我々は、日本国に住まい、この名古屋のまちを形成する源であります。一人の人間として家族という最小のコミュニティを形成し、地域や企業を構成し、名古屋のまちが成り立っています。我々一人ひとりが存在しない限り、日本という国は勿論、名古屋のまちも存続することができない尊い存在であると同時に、国やまちの未来を創造する重責を担う存在でもあります。
これらを考えた上で、我々一人ひとりの使命的課題とは何なのでしょうか。それはそれぞれのライフステージにおける課題解決に終始することなく、先達が連綿と受け継いできた国やまちに感謝しつつ、名古屋の問題を自分事と置き換え、名古屋のまちをより進化させ、次代へと継承させるべく果敢な挑戦を続けていくことだと考えます。このことを踏まえ、実践するにあたり、必要不可欠なエネルギーとは何なのでしょうか。
それは、誰もが生まれながらにして持つ人間としての尊厳であり、己と国やまちに対する根本的な自信と誇りともいうべき「プライド」であります。この「プライド」こそが、我々に己の「役割」と国やまちの「あり方」を自覚させ、将来に向けて無限の行動力を生み出す「志」を確立させます。
様々な問題を誰かのせいにして諦めることはもう終わりにしましょう。誰かに頼るのではなく、自分に何ができるかを考えましょう。己とまちに対する自信と誇り、「名古屋プライド」を覚醒し、一人ひとりが主役であることを自覚して、行政任せではない市民ボトムアップ型の連携運動を実勢していきましょう。そして、当事者意識が漲り「プライド」に裏付けられた強靭な「志」を併せ持つ人と企業による「日本を支える名古屋」を実現して参ります。
役割や居場所がない者など存在しません。ただし、自ら決断し一歩を踏み出さなければ今と何も変わらないし何も感じません。人は理想を追い求め、それに追い着いた時に感動を覚え、また新たな扉を開こうとするのです。だからこそ小さな一歩が「100人の一歩」という大きな一歩を踏み出す源であることを忘れないで下さい。歩幅がちいさくてもいい。時間がかかってもいい。まずは踏み出す勇気を持ちましょう。今いる場所を、これから踏み出す場所を、そしてそこで出会った人のことを素直に深く感じていきましょう。その感じた先に生まれるマグマのようなエネルギーに身を委ね、全力で動き出しましょう。
我々に残されている時間は限られています。考え込むよりまずは感じて行動しましょう。すべてはそこから始まります。これは決して絵空事ではなく、我々の強靭な精神によって実現できる未来です。
今後とも、公益社団法人名古屋青年会議所の運動への深いご理解とご参加とともに、多大なご支援を賜りますようよろしくお願い申し上げます。
2015年1月1日
公益社団法人名古屋青年会議所 第65代理事長 杉浦 卓